【読書】~記憶屋~
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KeyKです。
本日は、映画化もされた「記憶屋」という小説について書きたいと思います。
この小説は読んでいて泣いてしまった、オススメ感動小説です。
あらすじ
ネタバレとなるのでさっくりと話しますが、「記憶屋」と呼ばれる都市伝説的な怪物を主人公たちが探していくというお話しです。個人の嫌な記憶を消してくれる怪物。それは都市伝説だけだと思っていたが、身近で相次いで記憶が消された人達がでてくる。果たして本当に記憶屋は存在するのか。ホラー的要素もあります。
感動したポイント
記憶屋は本編で全3巻あります。その中でも、1巻は感動的でしたね。記憶屋を追う医者がでてきますが、この人のエピソードが本当に泣けます。医者には、言い寄って慕ってくれている女子高生がいます。しかし、医者の余命はあと少ししかありません。その女子高生を悲しませないため、女子高生から医者の記憶を消すことのできる記憶屋を探します。この医者はイケメンでさわやかなのですが、友達を作ろうとしません。この話の書き手である中年男性と仲良くなるのですが、亡くなる直前に「僕は友達を悲しませないために友達を作らなかった。このことに後悔はない。一番の後悔は、君という大切な友達ができてしまったことだ。」と中年男性に言います。書き手の中年男性が夢から覚めると、その医者は亡くなっていました。
個人的オススメポイント
この本で伝えたいことは、「以前の記憶を失ってしまった人は、自分が知っている人と同一人物なのか」という点にあると思います。その人(一個人)を形成するものが記憶であれば、その記憶を失ってしまった人は自分が知っている人と同一人物ではありません。それも踏まえて、記憶を消すことの是非を問います。
産まれたとき、身体的特徴はあれどそこに人間的違いはありません。その子供が育つ環境、経験によって個人とというものが形成され、千差万別な人間が誕生します。多種多様な人間が形成される中で、その形成要素である記憶を簡単に消していいのかというのがこの話の論点となります。
ぜひとも読んでほしい!!
僕の言葉が拙いせいで分かりづらいところもありますが、本当に感動する本です。良さをうまく表現しきれないのですが、人が人であるために何が大切か分かる小説です。